どうして地方の自治体はゆるキャラを家族化したがるのか
ゆるキャラグランプリでの組織票が話題になっていますね。正直今の時代にゆるキャラグランプリで1位を取ることにそこまでの価値があるのか疑問ではありますが、まぁそれはさておき、せっかくなのでゆるキャラグランプリのサイトを見るとこれが面白いのです。
ライセンス的にバンバン画像を出せない(そもそも”ゆるキャラ”という言葉自体もアウトですが)のがもったいないですが、個人的に好きなのが釧路町昆布森産昆布のPRキャラクター「こんボイン」さん。
(引用元:釧路町役場 http://www.town.kushiro.lg.jp/chara/konboin/)
昆布+ボインという大胆な組み合わせ。最近話題のフェミさんが大激怒しそうな分かりやすいボインっぷりがグッド。目元の泣きボクロがまたセクシー。地元の中学生が考えたというのはある種納得できますが、それを採用してしまう役場の度量の広さも素敵です。ちなみにちらっと調べたら昆布には豊胸効果があるらしいので、そういう意識で組み合わせた…のか?
ボインはなんとKカップ。昆布だけにKカップなのか。2008年度のミス昆布だそうなので美人なんでしょうね。細かいプロフィールは公式サイトに任せるとして、問題なのは夫は「ツッパリ昆布」、子供は「コンブラザーズ」の一文。まさかの子持ちです。
旦那さんは不良+昆布=ツッパリ昆布さん、子供はコンブラザーズと素敵な家族を築いていらっしゃいます。普通家族イメージって穏やかな良い町を連想して欲しくてそういうキャラにしそうですが、あえての不良。攻めてます。
しかしゆるキャラは1体居ればいいのではないか…PRにおいてそんな必要なのか?という疑問は尽きませんが、なんとなく職員さんも愛着が湧いてストーリーを展開させたくなるのか、色んな自治体でゆるキャラが家族を作っています。
(引用元:厚沢部町公式ホームページ https://www.town.assabu.lg.jp/index.php)
こちらは北海道の厚沢部町の『おらいもファミリー』です。一番右がお父さんの『おらいも君』、真ん中が娘『ポテコちゃん』、お母さんは『さつきさん』と言います。厚沢部町はメークイン発祥の地なのでじゃがいも推しなわけです。作るだけ作って消えていくキャラが多い中、なんとおらいもファミリーには長男が誕生するようです。11月22日までデザインと名前を募集しているので、もしかしたらあなたが考えたキャラクターがファミリーとしてデビューするかもしれません。…このテイストを守った方がいいんでしょうかね…
ほかには北海道士別市『さほっちファミリー』や、青森県むつ市の『ムチュランファミリー』、青森県八戸市の『いかずきんズ』、大阪府池田市の『ふくまるファミリー』と、軽く調べただけでも色々出てきます。みんな家族化するの好きだな…
家族以外でも恋人枠が出てきたりするパターンもあります。一時代を築いたあの『せんとくん』はなんと彼女候補が2人(2体?)も居るようで、泥沼の恋愛模様を描いているそう…
ゆるキャラが有名になるのはいいですが、肝心なのは自治体/企業の宣伝に繋がることであり、手段が目的化しているパターンが多く見受けられるこの業界。可愛いキャラもいっぱいいて楽しいんですけどね、作っては消えていくキャラを思うとちょっと複雑ですね。